マンションリフォームの費用と注意点|管理規約・専有部・共用部のポイント

マンションリフォームの費用と注意点|管理規約・専有部・共用部のポイント

マンションのリフォームを検討しているけれど、「戸建てと何が違うの?」「費用はどれくらいかかる?」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。マンションには管理規約という独自のルールがあり、それを知らずに進めると工事が中断したり、ご近所トラブルに発展したりすることがあります。

この記事では、マンションリフォームの費用相場から、管理規約の確認ポイント、専有部・共用部の違いまで、リフォームを成功させるために必要な知識をわかりやすく解説します。計画前にぜひ一通り読んでおいてください。

目次

マンションリフォームの費用相場

マンションリフォームの費用は、工事の範囲や築年数、設備のグレードによって大きく幅があります。まずは部分リフォームとフルリフォームに分けて、目安を把握しておきましょう。

部分リフォームの費用目安

部分リフォームとは、キッチンや浴室、トイレなど特定の箇所だけを改修することです。生活しながら工事できるため、費用も工期も抑えやすいのが特徴です。

リフォーム箇所 費用の目安 工期の目安
キッチン交換 50万〜150万円 3〜5日
ユニットバス交換 70万〜150万円 2〜3日
トイレ交換 15万〜50万円 1〜2日
洗面台交換 15万〜50万円 1日
フローリング張り替え(6畳) 10万〜30万円 1〜2日
クロス張り替え(1部屋) 5万〜15万円 1日

水回りは機器本体の価格によって費用が大きく変わります。標準グレードを選べば予算を抑えられますが、長く使うものだけに機能性も考慮して選ぶことをおすすめします。

フルリフォーム(スケルトン)の費用

スケルトンリフォームとは、壁や床を撤去して躯体(コンクリート構造)の状態まで戻し、間取りや内装をゼロから作り直す大規模なリフォームです。住まいを根本から一新できる一方、費用は高額になります。

広さ 費用の目安(スケルトン)
40㎡(1LDK相当) 400万〜700万円
60㎡(2LDK相当) 600万〜1,000万円
80㎡(3LDK相当) 800万〜1,300万円
100㎡以上 1,000万〜1,500万円以上

設備のグレードや仕様によっては、80㎡で1,500万円を超えることも珍しくありません。中古マンションを購入してリノベーションする場合は、物件価格+リフォーム費用を合算した総予算で計画することが大切です。

築年数による費用の違い

築20年以上のマンションは、設備の経年劣化が進んでいることが多く、配管の更新や断熱改修が必要になるケースがあります。特に築30年を超えると、給排水管の腐食や電気配線の老朽化が見つかることも多く、想定外の追加費用が発生することがあります。

  • 築10〜20年:水回りの設備更新が中心。大がかりな工事は少ない
  • 築20〜30年:給湯器・配管の点検が必要。断熱リフォームも検討を
  • 築30年以上:給排水管の更新を推奨。スケルトンリフォームが費用対効果◎

築古物件ほど工事費用は上がる傾向がありますが、一度スケルトンで刷新すれば、その後20〜30年は快適に住めます。長期的な観点で費用対効果を考えることが重要です。

管理規約の確認が最重要

マンションリフォームで戸建てとの最大の違いが「管理規約」です。マンションは多くの住人が共同で暮らす集合住宅のため、区分所有者全員が守るべきルールが定められています。このルールを無視して工事を進めると、工事の中断や原状回復を求められることもあります。

管理規約で確認すべき5つのポイント

①フローリングの遮音等級

マンションでは、フローリングの遮音等級(L値)を規定しているケースがほとんどです。一般的に「L-45以下」や「LL-45以下」を義務付けているマンションが多く、基準を満たさない床材は使用できません。リフォームで床を張り替える場合は必ず確認しましょう。

②工事可能な曜日・時間帯

騒音を伴う工事は、平日の9時〜17時のみ許可、土日祝日は工事禁止、というルールを設けているマンションが多いです。工事日程を組む際の制約になるため、事前に確認しておかないとスケジュールに狂いが生じます。

③水回りの移動制限

キッチンや浴室、トイレの位置を大きく変える「水回りの移動」は、マンションによっては禁止または制限されている場合があります。配管の位置はマンション全体の設計に関わるため、勝手に変更できないことがあります。

④リフォーム業者の登録・届出

管理組合に工事業者の届出が必要なマンションも多くあります。業者の保険加入状況や施工実績の提出を求められることもあるため、依頼する業者が対応できるか確認が必要です。

⑤窓・玄関ドアの扱い

窓のサッシや玄関ドアは「共用部分」に該当することが多く、区分所有者が勝手にリフォームすることはできません(詳細は次章で解説)。内窓(二重窓)の設置については、管理規約によって認められているケースもあります。

管理組合への申請・届出の流れ

リフォームを行う際は、工事内容の書類を管理組合に提出し、承認を得る必要があります。一般的な流れは以下の通りです。

  1. 管理規約・使用細則を確認する
  2. リフォーム業者と工事内容を決定する
  3. 管理組合へ「リフォーム工事届」を提出する
  4. 承認を受けてから工事開始
  5. 工事完了後に完了報告を提出する(マンションによる)

申請から承認まで数週間かかる場合もあるため、工事スケジュールは余裕をもって組むことが大切です。

専有部と共用部の違いを理解する

マンションの区分所有には「専有部分」と「共用部分」があります。リフォームできるのは原則として専有部分のみです。

専有部(リフォームできる範囲)

専有部分とは、その部屋の区分所有者が単独で所有・使用できるスペースです。一般的には以下の範囲が専有部に該当します。

  • 壁・床・天井の仕上げ材(クロス・フローリングなど)
  • 間仕切り壁(構造壁を除く)
  • キッチン・浴室・トイレなどの設備機器本体
  • 室内の給排水管(専有部分内を通る部分)
  • 電気配線(専有部分内)

これらは基本的に自由にリフォームできますが、管理規約の制限(遮音規定など)の範囲内で行う必要があります。

共用部(リフォームできない範囲)

共用部分は、マンションの全区分所有者で共有している部分です。個人の判断で変更・改修することは原則できません。

  • 外壁・屋根・バルコニーの床面・手すり
  • 玄関ドア(外側の面)・窓サッシ
  • 共用の廊下・エレベーター・エントランス
  • 共用の給排水管・電気幹線
  • 構造壁(コンクリート躯体)

バルコニーは専用使用が認められていますが、共用部分です。バルコニーに物を置いたり、床を変えたりすることは管理規約で制限されている場合があります。

判断が難しいグレーゾーン

専有部か共用部か判断が難しい部分があります。代表例を確認しておきましょう。

  • 玄関ドア:外側は共用部、内側(内装・把手など)は専有部という扱いのマンションが多い
  • 窓サッシ:サッシ本体は共用部。ただし内窓(二重窓)の追加設置は認められているマンションもある
  • 給排水管:専有部を通る管は専有部、共用の縦管は共用部という区分が一般的

迷う場合は、必ず管理組合や管理会社に確認してください。リフォーム会社も経験豊富な業者であれば、規約の解釈も含めてサポートしてくれます。

マンションリフォームの注意点

騒音・振動への配慮

マンションでのリフォーム工事は、解体やドリル使用など騒音を伴う作業が多く、上下左右の住戸への影響があります。工事前には近隣住戸へのあいさつ回りを行い、工事の期間や作業時間を丁寧に説明することが大切です。

信頼できるリフォーム業者であれば、近隣へのあいさつ文配布やバリケード設置など、必要な配慮をセットで対応してくれます。業者に「近隣対応はどうするか」を事前に確認しておくと安心です。

搬入経路の確保

大型設備(ユニットバス・キッチンなど)の搬入は、エレベーターを占有する必要があります。管理組合への申請が必要な場合が多く、使用できる時間帯に制限があることもあります。搬入経路が狭い場合は費用が上がることもあるため、見積もり段階で業者に現地確認してもらいましょう。

配管の劣化と更新

築20年以上のマンションでは、専有部分内の給排水管が劣化している場合があります。壁や床を開けた際に腐食や詰まりが発見されることもあり、その場合は配管更新の追加工事が必要になります。

スケルトンリフォームのタイミングで専有部内の配管を一新しておくと、将来的な水漏れリスクを下げることができます。リフォーム業者に「配管の状態確認」をお願いしておくと安心です。

費用を抑えるコツ

工事をまとめて依頼する

キッチン・浴室・トイレを別々の機会にリフォームするより、まとめて行う方が費用を抑えられます。足場費用や養生費用、職人の段取り費用が一度で済むためです。特に水回りは同時施工で割安になることが多いため、「複数まとめてお願いしたい」と業者に伝えると見積もりが変わることがあります。

補助金・減税制度を活用する

2026年現在、マンションリフォームに活用できる主な補助金・減税制度には以下のものがあります。

  • みらいエコ住宅2026事業(旧:子育てエコホーム支援事業):省エネ・断熱改修が対象。子育て世帯は最大100万円、その他世帯も最大40万円
  • 先進的窓リノベ2026事業:窓断熱改修が対象。内窓設置は1箇所から申請可能
  • 住宅ローン減税:リフォームローンを活用した場合、一定条件下で所得税控除が受けられる
  • 自治体の独自補助金:市区町村によってはバリアフリー・省エネ改修に独自の補助金制度がある

補助金は申請のタイミングや条件が複雑です。リフォーム業者や地域の相談窓口に確認しながら活用しましょう。補助金申請の代行サポートをしてくれる業者も多くあります。

まとめ

マンションリフォームは、戸建てとは異なるルールや制約があります。この記事のポイントをまとめると以下の通りです。

  • 費用は部分リフォームで15万〜150万円、スケルトンリフォームで400万〜1,500万円が目安
  • 工事前に必ず管理規約を確認し、管理組合の承認を得てから工事を開始する
  • リフォームできるのは専有部のみ。共用部(バルコニー・玄関ドア外側・窓サッシ)は基本的に不可
  • 近隣への配慮、搬入経路の確保、配管の劣化確認が重要な注意点
  • 複数工事のまとめ発注と補助金活用で費用を賢く抑えられる

マンションリフォームを成功させるには、実績豊富なリフォーム会社との連携が不可欠です。複数社から見積もりを取り、管理規約への対応実績がある業者を選ぶことをおすすめします。

■ 参考情報

CLASEOでリフォーム会社を比較しよう

あなたのお住まいのエリアで、信頼できるリフォーム会社を無料で比較できます。まずはお気軽にご相談ください。

無料で見積もり依頼する

参考文献

  • 国土交通省「マンション管理の適正化の推進に関する法律」https://www.mlit.go.jp/
  • 公益財団法人マンション管理センター「マンションリフォームの手引き」https://www.mankan.org/
  • 一般財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター「マンションリフォームガイドブック」https://www.chord.or.jp/
この記事の執筆者
CLASEO編集部
知識ゼロで実家のリフォームを業者に発注したら大失敗した経験から、これからリフォームする方には失敗してほしくないと思い執筆している。実際のトラブル事例をもとに、見積もり比較の重要性と業者選びのポイントを発信中。
リフォームで損しないために
まずは無料で比較することが重要です
\かんたん1分入力で完了!/
無料で見積もり依頼

※本ページはPR・広告が含まれます。サービスの掲載順位は編集部の独自基準により決定しており、広告収入の多寡のみで順位が決まるものではありません。